ホレンコの友 2020年3月号

                   「あなたのただ中に」
     
                    日本メノナイト白石キリスト教会牧師 川ア憲久

「天の御国は、からし種のようなものです。それを取って、畑に蒔くと、どんな種よりも小さいのですが、成長すると、どの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て、その枝に巣を作るほどの木になります。」(マタイの福音書13:31、32)

 最近、携帯電話の使用料金が増えたと思い、使い方を注意して、なるべく通話を控えていましたが、やはり次の月も今までよりも高い請求でした。そこで料金明細をよく見ると、それは昨年の消費税の増税の影響であることが判明しました。決して税金そのものが悪いわけではありませんが、自分の財布の中に他人の手を入れられているような気持になりました。
からし種は大変小さな種です。しかし、成長すると鳥が巣を作れるほど大きくなると言われています。天の御国は、そのからし種のようだとイエスは仰せられました。
天の御国、それは一般に天国と言われますが、聖書で言う天国とは、人が死んでから移される場所という意味よりも神の支配、神の王国を現しています。ですから、イエス・キリストを信じて聖霊が住んでおられるクリスチャン一人ひとりが神の国であり、天国だとも言えるのです。
ですから私たち、一人ひとり、どんなに小さな存在であっても、自分の力ではなく、ただ私たちの内に住んでくださる聖霊によって、何倍にも大きくされ完成に向っていくことがわかります。それは、そのようにキリストを信じた人たちが集まる教会を指しているとも言えます。その教会がどんなに、小さく、弱く見える集まりでも、教会に満ち満ちてくださる聖霊の働きによって、神の栄光が現わされると言うことです。そして、それが将来建てられる、完成した新しい神の国に繋がっていくのです。
今、権力の悪が見過ごされて、正しく生きようとする市民が報われず、税金も正しく運用されていない現実を見るときに、その混沌とした政治に、小さく貧しい人々は虐げられ、将来に希望を持つことはできません。
しかし、このイエスのことばによるならば、私たちが今どんなに押しつぶされそうでも生ける神によって成長し、幾倍にも膨れ上がる神の国となることができるのです。それは、あなたのために十字架で死なれ、墓に葬られ、三日目によみがえられたイエス・キリストを信じるときから始まる現実の恵み、信じる瞬間から将来へと広がる、神の確かな約束なのです。
「見なさい。神の国はあなたがたのただ中にあるのです。」(ルカの福音書17:21)

  

 

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